作品紹介
本作は、出演者の練習風景や、2014/2015年シーズンの開幕公演『フィデリオ』(ベートーヴェンが唯一創作した歌劇作品)の準備に追われるスタッフの様子から、歴史的な建物の外部と内部、歌劇場の構造設備を鮮明な映像で紹介するほか、リッカルド・ムーティ、プラシド・ドミンゴ、ロベルト・ボッレなどスカラ座とゆかりのある著名人のインタビューや貴重なアーカイブ映像で綴られる。観客は、今なお生々しく新たな芸術を育むオペラハウスの“現在”から“過去”を目の当たりにし、時空を超えた歴史の旅へといざなわれていく。
『グレート・ビューティー/追憶のローマ』の撮影監督ルカ・ビガッツィによる圧巻の映像美も大きな見どころになっている。 スカラ座の音楽監督ダニエル・バレンボイムに「この劇場は生きている」と言わしめる、スカラ座の全てを描く本アートドキュメンタリーはオペラ初心者にとっても格好の歌劇&歌劇場ガイダンスであり、同時に誠実なる創造の記録となるだろう。